『源氏物語』専用の歌ことば辞典があればいいのに。
ゴミのような修論を書いてしまった後悔は、修了(退院)してから5年以上たった今なおある。学生時代よりヒマな今、もっとましなものを書いてみたい、という気がしている。某Mゼミの某仙人先生から「卒論では何を書くんですか?」と聞かれていなかったら、何をテーマに選んでいたか。パラレルワールドの卒論・修論のテーマは『源氏物語』の和歌についてである。
『源氏物語』専用の歌ことば辞典があればいいのに。
という思いは依然からあった。某Gゼミでは、担当段の和歌を読み解くために三代集の用例を見ていく。しかし、三代集の類型に当てはまらない『源氏物語』独特の表現があるようだ。しかも、『源氏物語』は物語である。直前の場面の和歌はもちろん、はるか前の場面の和歌をも思い起こさせる和歌が、再び現れる。何度も何度も繰り返し使われる表現もある。後から語られる和歌から、以前の和歌を読み解けることもありそうだ。
そういった、物語の中で繰り返され、積み重ねられた和歌の表現をひとつひとつ分析したい。同じ語を『源氏物語』の和歌から拾い上げていくと、光源氏の若いころ→玉鬘十帖→御法・幻→宇治十帖と詠みぶりが変わっていく(と思う)。
前の和歌が後の和歌の読みを変えることも、後の和歌が前の和歌の読みを変えることもあるだろう(と思う)。
手順は、次の通り。
①「源氏物語作中和歌一覧」(新全集『源氏物語』⑥)を見て、気になる語をピックアップ。
②「源氏物語和歌一覧」(『CD-ROM 角川古典大観 源氏物語』)でざっくり用例数を調べる。
③おもしろくなさそうな語をカット。気がついたことをメモ。
④とりあえず、項目が多い植物から調べる。
⑤目次の順番は中身を書いてから決めたい。
⑥論文は後からきっと調べる???
と、いうわけで、ブログを書くことにした。アウトプットしないと、書き続けられないと思うので。
レベル設定の目安は、母校の大学1年生にわかるように。どの場面かわかるように、ざっくりとあらすじを入れ、ざっくりと現代語訳を付した。『源氏物語』およびその他の物語引用は『新編日本古典文学全集』(小学館)、三代集は『新日本古典文学大系』(岩波書店)による。
いろいろ詰めが甘いのは、論文じゃないから許してね(逃げ)。